夏休み課題図書(2)
お盆を挟んでまた2週空いちまったし、夏休みもあとわずか、ってところで薦める本じゃないかもしんないけど、終戦記念日なんかで戦争の話題が多くなるこの時期だからこそ読んで欲しいブンコがあるんだ。
新版 指輪物語〈1〉旅の仲間 上1 (評論社文庫)
J.R.R. Tolkien 瀬田 貞二 田中 明子 
世間じゃ良く世界三大ファンタジーなんて言い方をする。
この「指輪物語」と「ナルニア国ものがたり」に、あと「ゲド戦記」を入れるか「ハリーポッター」を入れるか、ってところなんだけど、オレは「指輪物語」だけは別格にすべきだと思う。
理由は、「指輪物語」が無かったら「ナルニア」も「ゲド」も「ハリポタ」も無かったからだよ。
指輪物語は、ファンタジー云々ってよりは、20世紀を代表する文学作品だと認識しておきたいよな。
勧めといてなんだが、指輪物語は、「カラマーゾフの兄弟」を初めとする一生に一回は読むべき長編小説が読めるようにするための訓練としては適当じゃない。
何故って、この本自体がその一生に一回は読むべき長編小説そのものだし、読むのはある意味一番難しいんだ。
だって、現実の世界だったらまだしも、指輪物語は空想上の世界が舞台だ。
ましてやオレたち日本人が情景を思い浮かべるのは至難の業だ。
それでもオレたちはまだ運がいい。この映画の存在があるからな。
ロード・オブ・ザ・リング ― スペシャル・エクステンデッド・エディション
J.R.Rトールキン 
前に言ったよな?映画も読書のトレーニングマシーンだって。
この映画は本当に良くできている。ただでさえ長編小説の映画化は難しいのに、どうやって全部で6巻もある、しかもあんな壮大なファンタジーを映像化するのか、もし自分が監督だったら途方に暮れちまうかもしれないけど、この三部作は最良の答えを出してるだろうな。
時間に追われる現代人には、とりあえずこの映画見ちまってから読むことを強くお勧めするぞ。
あと、オレたち日本人は、指輪物語に関して他の国(もちろん英語圏以外)の人々より幸運を得ている。
何故なら、瀬田貞二氏の訳で読めるからだよ。
作者トールキンの意向に従って、訳者である瀬田氏は、固有名詞についてはある程度日本語に直した。
剣の名前である"Sting"を"つらぬき丸"にしたり、登場人物の名前(渾名)"Strider"を"馳夫"にしたりだな。
これは好みもあるし、人によっちゃ「原作のイメージに合わない!」なんて怒る人もいるかもしれないけど、その他じゃ得難い独特の言語感覚にも注目してみてくれ。
冒頭で「終戦記念日なんかで戦争の話題が多くなるこの時期だからこそ読んで欲しい」って言ったよな。
何でかって言うと、指輪物語は、ファンタジーでありながら戦争小説でもあるからなんだ。
そのことを頭に入れながら読むと、現実の戦争を扱ったどんな小説よりもリアルに「戦争とは何か」が肌で感じられるかもしれないぞ。
みんな!最後までよく頑張った!1,2,3,ヴィクトリー!
















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