四股四股した感触
腕をつっかい棒のようにもちいて、股関節、ワキ腹、肩甲骨までをストレッチする。両肩を交互に入れる、これを行った後に四股立ちの姿勢に戻ると、上半身の力が抜けて、堅固な下半身にすっと乗る感じがつかみやすい
(齋藤孝「自然体のつくり方」より引用)
今週は冒頭からまた紺野君にご登場いただいて、四股のバリエーションとしての「肩入れ」の例をお届けします。腰入れと肩甲骨の脱力が同時に行える優れた準備運動として、あのイチローがネクストバッターズサークルで行っているのが良く見られます。
今日はまた紺野君の身体を参考にしてもう一つ、「六方」を学びましょう。
かかとをつけて両足を90度に開き、右手と右足を上げ、ついで片足を下ろしたうえで、つぎにもう片方の足を上げるときに手をさっと入れ替える。腕は箱型をつくるように肘を外に張り、手は手のひらから指先までピンと張る。足は地面と腿とが水平になるように上げ、足先にも力を入れる。そして、一歩一歩、地を踏みしめるようにして移動していく。
(引用同上)
六方は歌舞伎の型であります。加藤茶の、「ヨーッ」とか言いながら片足立ちで見得を切って前進する歌舞伎役者の真似を知っている方は私と同世代以上か、そうでなければ余程のドリフマニアでありましょうが、加トちゃんのそれは「飛び六方」というこの六方の応用技です。
私は先週、発声のことを"寿司職人になる修行のようなもの"と申しました。対してこれら演劇ワークショップで学ぶべき四股や六方は、"自転車に乗る練習のようなもの"、つまり、それが出来る体力的条件が揃いコツさえ掴めば誰でも出来るようになるものです。この感覚、上達における過程は役になりきるという意味での演技そのものとほぼ同じですので、一見無関係のようでいて演技のための集中力を養っていることになるのであります。
良く日本舞踊などでスリ足で歩くときに「腰を入れる」と言いますが、四股も六方も、最終的には「腰を入れる」感覚を身に着けるためのものです。六方の場合は歌舞伎の基礎ですので、より応用的というか、より演劇の実践に近い練習です。極端には、
6、俳優は舞台上で四股のように立ち、六方のように歩くのが基本
といえるでしょう。近代演劇が大まかに言えばオペラと歌舞伎の発展系であることも考え合わせ、是非これをご納得して頂きたい次第であります。
さて、私はこのEG宣言の為に様々な練習法を自分の身体を使って実践しています。特に四股の継続の結果、4キロほど痩せました。
その割には、四股の基本的な方法を記すのを忘れていたのに気づきました。私が身をもって示したように、最終的には自然体を身に着けることが演技練習の肝であり、それは骨盤の動きとも大きく関わってくるため、当然ダイエット効果も期待できます。
足先を真横に向け、膝から下を地面に垂直に立てて、腰を充分に下ろす。そのさい、膝や上半身が前に倒れこみやすいので注意する。腿の裏側とお尻の筋肉を引き締め、足の指で床を掴むようにする
(引用同上)
特に四股は腰に寄りかからない立ち方を効率よく身に着けることが可能なため、腰に不安のある女性などにはお勧めです。まずは上の引用例を参考にして空き時間にでも行ってみることをお勧めいたします。
最後に少し余談を。当EG宣言でのトレーニングは是非万人にお勧めしたいですし、ここでダイエットダイエットと連呼して実際に効果が現れて話題にでもなれば今や巨大産業であるダイエットのこと、アクセス数も増え、私も自己批判ショーもウハウハ、ということさえ万が一ですがあるかもしれません。だがしかし、私はそこに大きな落とし穴があると見ているのです。
未だ俳優訓練において「太っているのは演技の妨げ」などとしてハードなトレーニングを課す風潮が残っていることに気をつけねばなりません。加えて、実際に演劇ワークショップとダイエットを結び付けている例もあるようです。しかしその考え方をただ推し進めてしまったら、"太った中年男性"役が出来る俳優や、もっと言えば"お相撲さん"役が出来る俳優はこの世から絶滅してしまいます。
まず演劇があっての俳優訓練であり、逆は有り得ないのだと肝に銘じていただきたい所存であります。また来週!チンコ!















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